またまた久々の更新になりますね。去年こそはジェフについてもっと書いていくんや…!と思っていたのですが、なかなかに渋い試合ばk(ry。

というdisはおいておいて。今ここに書いてもまた繰り返しそうな気が自分でもしますが、今季こそはジェフについて色々書ければと思っていますので、どうかよろしくお願いいたします。

さてさて、今回取り扱う内容は、今となればTwitter上ではよく見られるワードとなった「ポジショナルプレー」です。ポジショナルプレーというワードが広まったのは、やはりグアルディオラの存在が大きいですね。ただ、ワードは知ってるけど中身を理解しきれてないよ!という方も多いかと思います。自分も正直言うと全てを理解しきれているわけではないと断言できます。しかし、だからと言ってアウトプットの場を自分で潰してしまうのも違うかなと。なので、今回は自分なりのポジショナルプレーの解釈を書いていきます。

※ポジショナルプレーは守備にもあることは百も承知ですが、今回はイメージしやすで攻撃の方にフォーカスして書いていくのでご了承下さいませ。

ではでは。

なにをもって優位と言うのか

ポジショナルプレーと聞いて、「ポジショニング(選手の位置)によって優位を得る」というのがパッと頭に浮かぶ人は多いと思います。しかし、言葉だけでは漠然としていて理解が進まねーよ!という方がほとんどかと思います。なので、かみ砕きながら書いていきます。

まず、「ポジショニングによって優位を得る」といっても「なにをもって優位とすんねん」というのをまず把握しておかなければいけません。

サッカーの試合において、ビルドアップという場面が存在します。ビルドアップでは、ゴールを奪うためにチームでボールを前進させることを目指します。ボールを前進させる方法としてあげられるのは縦パス、ドリブルで運ぶ、ロングボールを蹴ってこぼれを拾うなどがあります。

ただ、相手は当然そのボールの前進をさせないために守備(ボール保持者にプレスをかけるなど)をします。ボールを持っている側は、その前進させないようとする守備を外すこと、言い換えれば安全にゴールに迫れる確立を高めるために優位性を生みながらボールを運ぶことをしなければなりません。安全にボールを運ぶには、相手の守備が届かないフリーな場所へ持っていき、ボール保持者が自由な状態を作れるのがセオリー。よって、自由にボールを持つためのチームでスペースを作り、使うことが求められます。

つまりは、ボールを持っている側は優位を持ちながらビルドアップするためにスペースを得ようとし、使おうとするわけです。なので、優位とはこの「ボールを自由に持つためのスペースがあり、使うことができる」ことを指します。

ポジショニングによってスペースを使う、作るのがポジショナルプレーの大原則

なので、ポジショナルプレーとは「ポジショニングによって、スペースを作る、または使うこと」と言い換えることができます。そして、安全にボールを運ぶ確立を高めるためのプレー、いわゆる効率化をはかることとも言えます。

しかし、やはりこれも言葉だけでは「配置でスペース作る使うってつまりどういうことやねん」と言う人もいるでしょう。なので、今度は画像を使いながら書いていきます。

まず、赤がボールを持つ側、攻撃側です。一方で青が守備側です。青が画像のように一列目を形成して守備をするとします。

青がこの画像のように守備をしたとしましょう。すると、赤はアンカーのポジションの選手にスペースが生まれ、そこに縦パスを入れることで前進することができますね。

では、次に青が赤のアンカーへのパスコースを閉鎖したとしましょう。

すると、今度は青の2枚の脇がスペースとなります。ここからドリブルで運べばボールを前進させることができますね。

このように、自分たちのポジショニングによって相手を動かすことでスペースを作り、使うことができます。

ポジショナルプレーは論理的な思考が必要になります。なので、選手に意味のあるポジショニングをとれるように落とし込めるかどうかが、ポジショナルプレーを目指す上で重要な考え方だと思います。

グアルディオラの影響で5レーン理論というワードも流行りましたが、これも自分の解釈で言えば、スペースが生まれやすい場所を目視的に共有し、スペースを作る、使うを効率の良く行えるポジショニングを取るためにはどうすればいいのかというのをサポートするためにあると考えています。

ゴールを目指すために断続的に

先ほど自分は、ビルドアップはゴールを目指すためと書きました。ビルドアップとはゴールを目指すための第一段階、土台です。

ただ、ビルドアップでハーフェーラインを越えられたとしても、当然ではありますが守備側はゴールに近づくほど人数が増えます。なので、たとえビルドアップでハーフェーラインを越えられたとしても、今度は相手よりも人数が少ない中でゴールまで迫らなければなりません。ここで人数増やせばいいんじゃー!とSBに鬼のオーバーラップをさせたりすると、今度はボールを奪われてからの守備が不安になりますよね(完全に悪いとは言いませんが)。なので、人数が少ない中で効率的にプレーをすることを目指す、ポジショニングによる優位性を見つけていくのがまずは定石ですね。

このように、例えばビルドアップでハーフェーラインを越えても、次の場面もいかに自分たちのポジショニングでスペースを作る、使っていくのかをイメージできていなければなりません。つまり、ポジショナルプレーとは断続的な思考やイメージの共有が必要となるわけです。

さて、ではどのようにポジショニングによる優位性を作ることを考えればいいんじゃという話ですが、守備側は人数が多いと言っても、複数の列を形成して守備をします。なぜなら、例えば8人のプレイヤーが横一線に並んで守備をするとします。すると、攻撃側はその一列目を越えてしまえばゴールに一気に迫ることができますよね。そうならないために複数の列を形成して守備をします。

なので、自分がポジショナルプレーを遂行するチームを見るときは、いつもブロック全体を見るわけではなく、一列一列をいかにポジショナルに越えているのかという見方で見ています。理由は簡単で、一列という単位で見れば、断続的にポジショナルなプレーを行うにはどうしたらいいかを考える作業が楽になるからです。

では、例えば赤が4141で攻撃側、青が442で守備側。赤は青の2人の1列目をアンカーで越えて画像のようになったとします。青は8人いますが、列で見てみます。

するとこんな感じに。こういう風に一列ずつポジショニングによる優位を作れる方法を探していけばいいわけです。

んで、例えば青のDMがボール保持者の赤のアンカーにプレスをかけたとしましょう。

そこに赤はIHが下がりボールを受け、CFにパスを出したとします。これによって青の2列目を越えたとします。なので、消していた青の3列目を元に戻してみます。

すると、このような状況に。さっきと同じく4人による一列を越える方法を探せばいいのです。ここからはオフサイドがあるので、状況が全く同じとは言えませんが、一列ずつ見ていくことでゴールまで向かうための思考が少しでも楽になります。

先ほども書きましたが、ポジショナルプレーは断続的な思考が必要になります。それはゴールに近づくほど効率的なプレーが必要とされるからです。そのポジショナルな思考をサポートするために列の意識は重要であると自分は考えます。みなさんもぜひ参考にまで。

最後に

久々にひとりごとのように書いてきましたがいかがでしたでしょうか。やっぱり頻繁に書いてないとなまってしまってダメですね。自分に渇を入れなきゃ。。。

さて、最近の海外の試合やW杯を見ていて感じたことですが、ポジショナルプレーの対抗策として数的同数プレッシングが流行りましたが、今ではブロックをしっかり作るチームの方が多くなってきた印象を受けます。数的同数プレッシングを行えば、プレスの基準点がハッキリするし、ポジショニングによる優位性を生みづらくはなりますが、ほぼマンツーマンによるやり方なので個で打開されてしまう恐れが増えます。あと、そのため、今ではまたブロックをしっかり作って守備をするやり方が増えているのかもしれませんね。

グアルディオラがアラバロールのことについて話していたときの話を思い出しますが、一番は選手の特性を見きわめ、戦略や戦術を設定することが大切ですね。