いよいよ僕が崇拝するアンチェロッティ率いるバイエルンの新シーズンが始まりました。それに伴い、今後はバイエルンのレポートが増えていき、ジェフのレポートが少なくなるかもしれませんがご了承下さいませ。さて、今年のバイエルンはグアルディオラがいなくなり、アンチェロッティの元で再スタートとなります。基本的なベースの布陣は4141で変わりませんが、戦い方は大きく変わっています。そんなとこを頭に入れながらふりかえってみましょい

【スタメン】


バイエルンのスタメンはGKノイアー、ラーム、ハビ・マルティネス、フンメルス、アラバ、アロンソ、ティアゴ、ビダル、リベリ、ミュラー、レバンドフスキの11人。グアルディオラの頃からはさほど変わらないメンバーです。

一方のブレーメン。今シーズンのブレーメンはジェフほどではありませんが、大幅な選手の入れ換えを敢行。バイエルン相手にどこまで出来るか見物でした。



【前半】

4231vs4141

バイエルンのスタートの布陣は4141ですが、攻撃になればグアルディオラの時のように変わっていました。アンチェロッティが採用したのは、グアルディオラのSBを絞らせるやり方ではなく、SBを高い位置で張らせて、インサイドハーフ(CMF)がそのポジションに入る235を採用。レアルでやっていたときとほぼ同じものです。

インサイドがSBの位置まで落ちる

右サイドはティアゴが幅とってラームが少し落ちる場面も多かったり、ビダルが上がってリベリが落ちてみたりなど、左右で流動性が観られましたが、基本的な攻撃の布陣はCMFが落ちる235でした。CMFが落ちてプレーをする狙いとしては基準点を用意させづらくすることと、相手のブロックの外に置いてゲームメイクをさせることが上げられるかなと。そして、ミュラーをスタートでWGに置いたのはWGはリベリも中に絞ってプレーするので、外に張らせる必要がないからです。なので、グアルディオラの時のようにWGに張らせてアイソレーションも交えつつという攻撃は比較的少なく、地道に穴を探り続けることが大事になってくるかなと思います。

ブンデスでの235は昨年トゥヘルのドルトムントがやっていましたが、

そんなバイエルンに対してブレーメンは序盤から守備的な入りを見せます。トップ下を二列目まで下げて4141で対応。完全リトリートの状態で臨んできました。まあ、場当たり守備な感じは否めない印象でしたけどね。ブレーメンは中に絞ってくるバイエルンのWGの二人(リベリとミュラー)にはSBが対応。落ちてくるCMFに対してはそのままインサイドハーフの選手に見させていました。

ここで悩ましいのがアンカーのアロンソを誰が見るのかということ。ブレーメンはFWが見たりしていましたが、そうなればCBへの対応は捨てなければなりません。なので、バイエルンはCBのマルティネスとフンメルスも積極的に持ち上がってきます。アロンソ自身もFWが見ているという状況を理解してか、前にも上がっていって二列目を強襲するシーンも。ブレーメンはなかなか取りに行けない状態に。

更には、ブレーメンはプレスラインが低いため、バイエルンのCMFにはキツく行けない状況。ここに行けてればバイエルンは変化を見せてくれるだろうという期待があったんですが、降格候補筆頭と言われているだけにやっぱり安全的な策へ。なので、バイエルンは落ちてくるCMFなどを経由しながら外を使ってひたすら穴を探し続けます。探し続けて最初に見つけた穴はブレーメンのSHCMF間でした。

ブレーメンの守備は先ほども書いたように完全リトリートでプレスラインが低くなってしまうので、バイエルンの落ちてくるCMFに対してはインサイドハーフがそのまま見るものの、規制をかけられない状態となっていました。そのため、SHCMF間に顔を出してくるWGに簡単に楔が入る状態でした。ブレーメンはWGにはSBがつき、幅をとるSBにはSHが見ていましたが、楔が入ってSBにはたかれた後にSBがそのまま対応に行ったため、SBCB間のトレーラーががら空きに。SHがそこを埋めに戻りますが、突破されてしまいバイエルンのチャンスになりかけました。

ブレーメンは数秒後にもチャンスを作られます。

ブレーメンのCMFが後ろが連動できないにも関わらずむやみに出てきてしまい、更にはスライドも遅れているという場当たり感な守備をしてしまったがためにバイエルンにチャンスを作られます。(とにかくブレーメンの守備がひどかった…(笑))

ブロックの外で組み立てつつ、SHCMFに入り込むWGに当てたり、裏を狙ったりと揺さぶり続けるバイエルン。ブレーメンの失点は時間の問題かなと思っていたら、9分にバイエルンが先制します。相手自陣深くでボールを持ったティアゴが、ブレーメンのCMFがバイエルンのビダルを捕まえにゴール前に行ったことで空いたDMCMF間に顔出したレバンドフスキに楔を当てて、その後ビダルがサイドに展開、ラームのクロスが跳ね返された後のボールをアロンソがドライブを掛けたシュートを蹴りこんでバイエルンがさい先よく先制点を奪います。

その後も外を使いながら穴を探しながら攻めるバイエルン。ブレーメンはなすすべが無く、ただ守るだけの展開に。

すると、12分でした。相変わらず規制をかけられないブレーメンは最終ラインが無駄に高くなっていたところをリベリにスルーパスを通され、レバンドフスキが落ち着いて決めてバイエルンが追加点を奪います。

その後もひたすら穴を探り続けて殴るの繰り返しのバイエルン。グアルディオラのWGアイソレーションほどの迫力は無いものの、確実にブレーメンを苦しめます。一方のブレーメンはスローインのシーンでぽっかりバイタルがあいてミュラーにポスト直撃のミドルを撃たれるという訳のわからないシーンも。30分過ぎに前プレにも行き始めますが、落ちてくるCMFにどう対応するのかが明確でなくなっていたため、そこから突破口を開かれゴール前まで行かれるシーンが。ただ、バイエルンもチャンスを作るものの決めきれず。前半は2-0のまま折り返します。

【後半】

メンバーは変わらず。ブレーメンは建て直したいところでしたが、バイエルンのビルドアップに規制をかけられず。そして、いきなり出鼻をくじかれます。ミュラーのクロスにレバンドフスキが合わせて3点目を追加。

ブレーメンは前半同様なすすべなく、65分。トレーラーに入り込んだミュラーの折り返しをラームが決めて4点目。

72分にもハーフスペースに入り込んだミュラーの折り返しを今度はリベリが決めて5点目を追加。

76分にレバンドフスキがPKを決めてハットトリックを達成。6点目を追加。

試合は6-0のバイエルン完勝で終了。アンチェロッティ体制になって開幕からしっかり勝っていいスタートを切りました。

【最後に】

バイエルンの仕上がりの良さよりも、ブレーメンのひどさが目立ってしまう試合となりました。アンチェロッティの力が試されるのはここから先かなと思います。とはいえ、仕上がりを見れば上々だったかなと。ここにロッベンとか帰ってきたらどうなるのかという面も楽しみに見ていこうかなと思います。

ほいじゃまた!